 

経営者にとっては「時間外労働の割増賃金」は大きな経営課題の1つです。
残業代の問題は、一歩対応を誤れば会社の存続を揺るがしかねない非常
に大切な問題です。
当事務所は、適切な対策で合法的かつ効果的に残業代を削除する方法を
ご提案します。
 
最近では、現に働いている社員、退職した社員の方が労働基準監督署へ
駆け込む「申告調査 」が目立ちます。
申告があった場合に、臨検を実施するか否かの判断は、労働基準監督署
に任され、実施する場合には、申告事項等以外も含めて全般にわたって
調査されることもあります。

ここ数年、新聞紙上で「サービス残業でOO億円」などを良く見かけます。
各都道府県労働局は、毎月6月を「賃金不払残業重点監督月間」11月
を「賃金不払残業解消キャンペーン月間」と定めて、労働基準監督署に
よる時間外労働についての定期監督を集中的に行っています。
これにより、近年、是正を受けた企業数および支払いを命じられた割増
賃金額 は飛躍的に増大してます。
調査の結果、未払いの割増賃金があると指摘されると、最大で賃金支
払の時効である過去2年間にさかのぼって支払わなくてはなりません。
対象者によっては多額の支払い義務が生じますので、業績に及ぼす影
響は甚大で、最悪の場合には会社の存続さえ危なくなる事態に追い込
まれるかもしれません。
平成18年4月から平成19年3月までの1年間に是正指導を受けた結果合計
100万円以上支払った企業は1,679企業、支払われた割増賃金の合計額
は227億1,485万円となっています。
1企業平均では1,353万円、労働者1人では平均12万円
1,000万以上支払った企業は317企業
是正勧告とは?


労働者に時間外労働・休日労働をさせた場合は、その時間数に応じた割増
賃金を支払わなくてはなりません。
時間外労働の割増率
| 区分 |
割増率 |
| 時間外労働 |
2割5分以上 |
| 深夜労働 |
2割5分以上 |
| 休日労働 |
3割5分以上 |
| 時間外労働+深夜労働 |
5割以上 |
| 休日労働+深夜労働 |
6割以上 |
|
時間外労働とは?
労働時間を1日8時間、週40時間以内と定めて(法定労働時間)、これを超
えて労働させた場合、時間外労働となるため2割5分以上の割増賃金が必
要になります。
深夜労働とは?
深夜労働とは、原則として午後10時から午前5時までの労働のことをいい、
2割5分の割増賃金が必要となります。
休日労働とは?
労働基準法では、「使用者は労働者に対して毎週すくなくとも1回の休日を
与えなければならない」と定めています。これを「法定休日」といわれるもの
ですが、法律は法定休日を何曜日と特定することまでは求めていません。
したがって、就業規則等で「法定休日は日曜日とする」と特定しない限り、
「1週に1日の休日」が確保されていれば法定を満たしたことになります。
さらにもう少し説明しますと、就業規則等で「4週のうち4日を法定休日とす
る」といった変形休日を定めることにより、ほとんどの場合では休日労働は
なくなるかと思います。(ただし、週40時間を超えた場合には超えた時間
分は0.25を乗じた割増賃金が必要となります。)
よく見かける間違いなどは、完全週休2日制の会社で、土曜日または日曜
日に出勤させた場合に3割5分以上の割増賃金を支払っているケースなど
見受けられます。くれぐれもこういったこととないようしたいものです。
割増賃金の計算基礎
割増賃金を計算するときには、下記の以外の諸手当は含めて計算しなくて
はなりません。知らずに含めないで計算し、割増賃金の1部不払いなどトラ
ブルの原因によくなりますのでしっかりと計算しなくてはなりません。
含めなくてよい手当
@家族手当 A通勤手当 B別居手当 C子女教育手当 D受託手当
E臨時に支払われた賃金(結婚祝金・見舞金等)
F1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与等)
ただし、注意しなくてはいけないのは、家族手当という名称だけであって
家族の人数の増減に関係なく一定金額が支給される場合や、通勤手当とい
う名称で、交通費に関係なく一定額が支給される場合など、手当と支給
実態が異なる場合には、割増賃金の計算をするときには含めなくてはいけ
ない手当となります。
割増賃金に関しましては、なかなかわかりずらく、間違って解釈されている方
が本当に多いのが実情です。総務や経理に携わる方は特に注意しなければ
いけない所だと思います。
いつも間にか割増賃金を不払いしているケース


みなし労働時間制とは、実際の労働時間が何時間であったかにかかわら
ず、その業務をするのに必要とされる時間を労働したものとみなす制度。
みなし労働時間制には、職種に応じて次の3種類があります。
事業場外労働のみなし労働時間制
専門業務型裁量労働のみなし労働時間制
企画業務型裁量労働のみなし労働時間制

会社の外で働く営業マンや出張など社外で働く従業員に活用できる。
実際の労働時間に関係なく残業代はいらない。(条件により)
深夜労働・休日労働など、みなし労働時間に含まれないものは、支払う必
要があります。

導入するには、厚生労働省に認められた対象業務のみ。
仕事の性質上、進め方を大幅に従業員に任せる必要がある。
上司が具体的に指示をするのが困難な仕事。
対象業務は、会社運営の企画、立案、調査、分析の仕事。
具体的には、本社の人事労務、財務、経営企画、営業企画などが対象。
仕事の性質上、進め方を大幅に従業員に任せる必要がある。
上司が具体的に指示をしない仕事。
人材派遣では認められていない制度。
ただし、手続き管理が複雑。
みなし労働時間制の導入には、就業規則への整備、労使協定の届出が必
要があるのかどうかの確認、 企画業務型に関しては、労使委員会の設置と
労働基準監督署への定期報告などが必要となります。
みなし労働時間を何時間に定めるか?深夜手当や休日手当や有給休暇に
ついても他の従業員と同様にするなど注意が必要です。

実際にみなし労働時間制で働ける対象者・対象業務かどうか慎重に確認す
る必要がある制度です。導入はしたものの、実際は対象者にはなり得ない
などないように注意しなければなりません。
また、中には法的要件を満たしていない擬似的みなし労働時間制で運用し
ている事例もあります。
そのような場合はみなし労働時間制そのものが認められずに、未払いの時
間外労働手当の支払い義務が生じますので、みなし労働時間制の導入に
あたっては正確な知識が欠かせません。

所定労時間とは、会社が定める労働時間のことです。
労働基準法による法定労働時間は、原則1日8時間以内、1週40時間以内
で会社はこの範囲内で所定労働時間を定めます。 しかし、ある会社は所定
労働時間を7時間や7時間30分としている会社もあります。
所定労働時間が7時間の会社で、仮に10時間働いた日があると7時間を超
えてから8時間までの 1時間は法定内残業として1時間分の残業代を、8時
間を超え10時間までの2時間は法定外残業として2時間分の残業代を支払
うこととなります。
もし、7時間を超えてから8時間までの法定内残業に対しても割増率(1.25)
を乗じて計算している会社の場合は払い過ぎです。即刻ルールを見直しを
検討しましょう。
また、所定労働時間を7時間と定めている会社は所定労働時間を8時間に
することだけで残業代を減らすことができます。
ただし、社員へ十分な説明もせずに強引に労働時間を延長してしまうと、ト
ラブルの にもなりかねません。これには代替措置が考えられます。

労働時間制とは、1ヶ月や1年といった一定の期間を平均して1週間の平均
労働時間を40時間以下にすることによって、特定の日をまたは週に、8時間
や40時間を超えて労働させることができるという制度です。
変形労働時間制は、忙しい時の残業時間をヒマな時の労働時間に組み替
えることができ、会社にとっては残業代の削減、従業員にとっては余分に働
く必要がない一石二鳥の制度です。
具体的には、変形労働時間制には4種類あります。
1ヶ月単位の変形労働時間制
1年単位の変形労働時間制
1週間単位の変形労働時間制
フレックスタイム制
月末が忙しい会社やシフト制を組んでいる会社に有効的な制度。
月末に業務が集中する業務であれば、月末の労働時間を9時間、月初を7
時間というような働き方でも残業にならない。
30日の月であれば171時間、31日であれば177時間までは残業代は必要
なし。(条件有)
平均して週40時間を超えなければ残業代はいらない。

夏季や冬期に特に業務が集中したり、新製品の年間販売計画といった年
ベースでの繁閑に対して、最適な制度。
年末年始やお盆、国民の休日に休みがある会社では必ず使える制度。
完全週休2日制なら1日の労働時間を8時間30分まで残業代は必要なし。
1日の労働時間が7時間45分にすると隔週土曜日に出勤させることもでき
る。

正直、活用しにくい制度ですので省略させて頂きます。

出退勤の時刻を社員が自由に決定できる制度。
経理・総務等の内勤業務・デザイン・コンピューターシステム開発など従業
員の裁量で働くことができる職種であれば活用できる制度。
メリット
実際に働いた1ヶ月の労働時間を決定した総労働時間と比較して、実労
働時間のほうが少なければ、その分の給与を引くことができ、引かない場
合は翌月に持ち越すことができる場合もある。
通勤ラッシュを避けることができる。
時間外労働が削減できる。
従業員の自主性が尊重されることでやる気を引き出すことができる。
デメリット
遅刻や早退などの制裁が効かない場合がある。
原則、出張を命じることができない。
出退勤を自由に決めることにより担当者が不在の場合、大切なお客様を
怒らせてしまう可能性がある。急な会議ができない。
業務の忙しいときに、遅い出社、早い帰社をする従業員に対して対抗する
手段がない。









これまで紹介してきた残業代削減方法には、所定労働時間の延長や賃金
の相対的な引き下げ等、今までの労働条件を引き下げてしまうものもあり
ます。これらは社員の同意なしに、一方的な変更は認められません。
労使トラブルの原因になりかねない節減方法の導入には、代替措置など
も踏まえ検討されることをオススメします。

導入の際には、会社の状況に合わせ削減方法を複数導入することもでき
ます。
また、上記の制度を導入するには、正しい知識と正しい運用が必要です。
削減方法によっては、労使協定だけで良いもの。就業規則の整備や労使
協定・就業規則を労働基準監督署へ届出などの要件がさまざまです。
せっかく導入したのにきちんと運用しなくては意味がありません。
残業代節減の導入を当事務所では、専門家としての高い知識をフルに活用
し、導入の際の的確なアドバイスを致します。
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